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【3000mSCのお話し】障害練習と飛ぶ時の意識

高校1年生から今まで、ずっと3000mSCを専門にやってきたのに、その話を書いたことがなかったので書こうと思います。

記録変遷

まずは記録変遷です。

高1 9'55(初は新人戦地区の10'05)
高2 9'32
高3 9'28
大1 9'27
大2 9'18
大3 9'13
大4 9'12
社1 -
社2 9'03
社3 8'53

改めて見ると順調に伸びてますね。しかも記録を遡って見てみると一発屋というより、毎年自己ベスト付近の記録を数回出していました。私の特徴として、一度自己ベストを更新すればそのタイムは安定して出せる、というものがある気がします。自己分析では、本当はもっと力があるのにそれを出し切れないでいるため、精神的障壁を壊せばそこまでは出せる、と思えるからだと思います。(単に気持ちが弱い)

というのも、私は初めて昨年9'10を切り9'03を出したのですが、その時はかなり競り合いラスト上がっての記録でした。なのに今年に入ってからは9'07-9'03-9'05ときており、しかも単独でもこのくらいのタイムで走れています。今は9分切りを目指していますが、(目指してはない)これも一度切れば8分台が安定してくるのではないかなと思っています。(次は8'50切りに苦労しそうですね)

追記

このブログを作っている間にベストを更新し8分台を出せました。ここからは8分台を安定させ、8'50切りで日本選手権標準突破まで苦労なくいきたいところです。

3000mSCに向けたトレーニン

基本の練習

最近はあまりやっていないのですが、高校生の時と、大学2年生くらいまでよくサンスク(書くのが面倒くさくなってしまいました。埼玉県ではよく3000mSCをサンスクと言います)に向けた練習をしていました。

まず基本的な所ではハードル練習ですが、恵まれたことに私の学校にはサンスク用のハードルが2台ありました。朝練は大体10km4'00から先頭ペースで最後は3'20くらいになるのですが、その間ハードルを2台飛びながらやっていました。他の人は普通に走っているのにこっちは飛びながらできつく、しかも3'20といえば高校1年生当時レースペースです。当然垂れます。(更に最初は内側に置いていたハードルを学年が上がってから外側に置けと言われて、さすがにありえないと思っていました。)これが日常的にやっていた練習で、ただ水濠はまた別の飛び方になるため、砂場に穴を掘り、蹴って飛ぶ感覚を身につけました。まあ元より子どもの頃から鬼ごっことかで柵を飛び越えたりして遊んでいたので、私は初めからそこそこ飛べていたと思います。

特異的な練習

その他の3000mSCに向けた練習を挙げます。

まずは直接的にサンスクを鍛えようと思った訳ではありませんが、内転筋を鍛えることでした。私は今でこそ登りが得意なのですが、高校1年生の時は全く走れませんでした。その時顧問の先生に内転筋を鍛えろ、と言われ鍛えました。使っていたのが以下の膝で挟んでパカパカするやつです。デパートのダイエットエリアとかに売っています。

ちょっと違いますがこんな感じのやつです。

これを家で1000回やれと言われていたのですが、携帯とかいじりながら1日3000回くらいやっていたのではないでしょうか?そしたら高校2年生では一番山を走れるようになれ、なぜかサンスクのタイムも上がりました。これは感覚の話ですが、山を登る時に内転筋をかなり使って登ると思います。それと似ていて、ハードルを飛ぶ時も内転筋の筋肉を結構使うと思っています。箱根の山登りの人がサンスクも速い印象があるのですが、それも同じような特性があるのかなと思います。(現HONDAの青木選手など)

 

後もう一つは縄跳びやジャンプといった、プライオメトリクストレーニンというやつです。(言葉しか知らない)要は跳躍系のトレーニングですね。これは大学生の頃にジョグの後その場で足を畳んで30回ジャンプとか、縄跳びなら三重跳びを10回連続でできるまでやる、とかやっていました。元々バネはある方でしたが、更に鍛えなきゃなと思い一旦取り入れていました。効果があったかは分かりませんが、今でもこういったトレーニングは必要だなと感じています。

 

ハードルを飛ぶ時に意識していること

普通の障害

ハードルを超える時に飛び越えるタイプ、足をかけるタイプといますが、私は足をかけるタイプです。理由は色々ありますが身長が足りないので飛び越えようとすると結構バネを使っちゃうんですね。なので足をかけています。ただ、練習では飛び越える練習もやります飛び越えることができるからこそ足をかける飛び方が楽になります。何事もオーバーキルしていくのが好きなタイプなので、陸上もあるタイムが切れない時、圧倒的な力をつけて精神的な壁を壊そうといつも考えています。と、話しがそれました。後は足を抜く時、逆足を抱えて飛び越える人がいますが、私は普通のハードル選手(110mハードルなど)と同じように抜くようにしています。というか自然に抜くフォームになっていました。中学の時は色々やらせてくれる環境だったのでハードルも飛んでおり、その時ハードル選手の動きを真似てやっていたのでそれが身についているのだと思います。ただ足を抜くことにより接地が速くなるので、ハードルを超えた後スムーズに走る動作に移れます。それもそのはず、ハードル選手はハードルを超える動きを最適化してあの動きになったので、抜く方が速く切り替えができるに決まっています。よく見ていると足を抱える人はハードルでスピードが落ちがちな気がします。(好みなので否定しているわけではないです。)後意識しているのはハードルの手前で加速して飛ぶことでしょうか。手前で小股で合わせるのはスピードを殺しているので、推奨していません。スピードを上げて降りた後もそのまま少し加速することを意識しています

水濠

水濠は普通のハードルと違ってまた飛び方が違いますよね。ハードルを蹴る動きが入ってきます水に足を着ける時の理想は片足が少し浸かるくらいです。そのためには遠くに飛ぶ必要があります。私は大学2年生くらいまではあまり蹴ることを意識しておらず、割と普通のハードルと同じように滑り落ちる感覚で走っていました。ただ、三浦龍司選手や青木涼真選手がハードルを蹴って遠くに飛ぶ所を見て、こっちの方がかっこいいなと思い真似しました。そしたら自分でも想像していないくらい飛び降りた後にスピードを落とさずに走る体勢に移れたのです。そこからは水濠は斜め45度くらいに飛ぶことを意識しました。後は飛ぶときの腕です。飛んだ勢いで腕を大きく上に上げる人が多くはないでしょうか。これも三浦選手と青木選手を見てなのですが、三浦選手はやや後ろに引く感じ、青木選手はそのままの腕振りの姿勢のような印象があります。私はそのままの腕振りをイメージして、飛ぶようにしました。腕を上に上げると勢いが逃げてしまう気がして、私にはこれがハマりました。

 

今後の課題

ここまではまだ3000mSC9分台の頃に書いていたもので、ここからは8分台に入ってからの更新となります。ちょうど8'53を出したレースで感じたのは、まだまだハードリングに改善の余地があるということです。それもそのレースで元実業団の選手と走っていたのですが、ハードルで差をつけられ、そこを埋めるために力を使う、というレースをしていたからです。その選手は足をかけずに障害を飛び越えていました。そこでやはりロスはあったかなと思います。ただ、だからと言って「じゃあハードル飛びに変えよう」とは思っていません。これは体格的にも中々簡単なことではないですし、いつかはチャレンジしていいかなと思うのですがその前にできることがあると思っているからです。(目先のテクニックにすぐ走ることはしたくない)そこでまず行おうと思っていたのが、練習であまりやってこなかった足の合わせ方です。どんなテンポで合わせるのか、大股か、小股か、どんな状況でもリズムを崩さず飛ぶようにする、という感じですが、初めてやる高校の時は考えていたのですがすっかりおざなりになっていました。自分的にはハードル前で加速して、かつ詰まらなければあそこまでハードルは差は広がらなかったと思いますが、意識から抜け落ちていました。また、加速するにはそれなりの余裕度も必要ですね。なので意識してハードルを飛ぶ練習と、普段の練習としては3000mSC特有の加速、減速に慣れるための変化走、余裕度を持つためのスピード上限を上げる800m〜1000mの速いペースの練習といったところでしょうか。

ここら辺を強化していこうと思います。